勇希くんのリハビリ相談記録
このリハビリ相談記録は、脳性麻痺の勇希くんのお祖母さまからのメール相談の内容を掲載させていただいています。
お祖母さまの優しい、綺麗な言葉に、勇気をもらえた気がして……ぜひ読んでみてください。
尚、個人名・施設名・地域名に関しては、ふせさせていただいています。勇希くんの偽名は、私が名づけました。
きっかけは、電話での相談でした。
電話での相談には、私の時間的な問題と、的確な相談のやり取りが出来ない為(メールは、やはり文章なので相談の内容がまとまっています。電話という顔の見えない会話は、リハビリ相談には適さないようです。)、普通は行っていないのですが、少しだけなら…と相談をさせていただきました。
相談の内容は、脳性麻痺のお孫さんのことでした。訪問させていただくには少し遠距離でしたので、とりあえず、お近くのボイタ法を行っている施設をメールで紹介させていただくことを約束し、その日は終えました。
目次
- ○ メール相談がはじまりました。
- ○ 相談1
- ・返信1
- ○ 相談2 ボイタ法で呼吸が楽に出来るようになるのでしょうか?
- ・返信2
- ○ 相談3 複数のリハビリをやっても大丈夫ですか?
- ・返信3
- ○ 相談4 ボイタ法は辛いリハビリで、乳児の場合母親が泣いてる子を見ていられなくなって止める人も多いと……
- ・返信4
- ○ まだまだ、続きます……
メール相談がはじまりました。
〇〇様
先日は、お電話でのご相談をいただき、ありがとうございました。お返事が遅くなってしまい大変申し訳ありません。
早速ですが、〇〇で、ボイタ法での脳性麻痺のリハビリテーションを行っている病院ですが、〇〇総合リハビリテーションセンターがあります。
医師の先生もボイタ法に力を入れていますし、ボイタ法のインストラクターの理学療法士もいます。一度、調べられ、ご相談されてはと思います。
脳性麻痺の治療は長期に渡るものとなります。ご家族で、落ち着いて、無理なく治療に取り組める病院、施設を選ばれることをお勧めします。
障害児のリハビリテーションにおいて、『療育』という言葉があります。治療の『療』と、育むの『育』です。障害児のリハビリテーションでは、『治療すること』と『育むこと』は同じことです。
お祖母様も一緒に、ご家族みなさまで、育んであげてください。
いろいろとお悩みがあると思います。メールでの相談とはなりますが、私でお役に立てるようでしたら、今後とも、ご遠慮なくご相談ください。
よろしくお願いいたします。
からだ相談室
米田忠伸
相談1
返信有り難うございます。
脳性麻痺と言う現実は、真摯に受け入れているのですが、今、自分に出来る事はやりたいと言う思いで、色々調べていました。
米田様の人間性に、感動して、お電話させていただきました。なので、お会いしてみたい気持ちは、今でもありますが、一応、〇〇の方を、考えてみます。
とはいえ、息子夫婦と、話してみないとわからない事ですが・・親達には、まだ、色々調べる余裕もなく、必死に毎日を過ごしているので・・
返信1
今後ともよろしくお願いいたします。
〇〇さまご家族に笑顔の日々が来るよう応援させていただきます。
頑張ってくださいね
からだ相談室
米田忠伸
相談2 ボイタ法で呼吸が楽に出来るようになるのでしょうか?
夕べは有り難うございました。
早速の相談ですみません。 今の孫は、呼吸の状態が凄く悪く、無呼吸になる事も多く、起きている時は、ずっと苦しそうなのですが、ボイタ法で呼吸が楽に出来るようになるのでしょうか?
返信2
呼吸の改善も期待出来ます。
お孫さんは、手足をいつも突っ張っていますか?筋肉の緊張の強いタイプかと思いますが…
呼吸の為の筋肉も、緊張していて呼吸がしにくくなっていると思います。
筋肉の緊張を和らげてあげることが必要です。ボイタ法の適応です。
からだ相談室
米田忠伸
相談3 複数のリハビリをやっても大丈夫ですか?
有り難うございます。
起きている時は、手足を突っ張っている事が多いです。改善する可能性があるとの事、期待したいです。
とりあえず、近くの病院でリハビリを始めるみたいですが、複数のリハビリをやっても大丈夫ですか?
お忙しい所、何度もメールしてしまい申し訳ありません。
返信3
返事が遅くなり申し訳ございません。
今後も、ご遠慮なくご相談ください。メールをお待ちしております。
〇〇県での脳性麻痺の医療状況は全く知りませんが、大阪であれば、7か月で、四肢麻痺と診断され、首が座らず、呼吸にも問題があれば、ボイタ法か、ボバース法での集中的な治療が行われることが多いと思います。
脳性麻痺では乳児期の早期診断早期治療はとても重要なことです。今の担当の先生と相談し進められたらと思います。
脳性麻痺は治療は難しいのですが、一番大切なことは、ご両親が子どもを受け入れるということです。
障害があっても、一人の人として生まれて来た子どもを認めてあげることです。
理屈を言うことは簡単なのですが、実際には、時間といろいろな経験をする中で出来てくることです。だからこそ、専門の病院、施設という環境の中に、早めに親子で飛び込んで行ってください。
お祖母さんの立場で、息子さんに説明することは難しいことだと思います。
焦らないでくださいね
からだ相談室
米田忠伸
相談4 ボイタ法は辛いリハビリで、乳児の場合母親が泣いてる子を見ていられなくなって止める人も多いと……
色々アドバイス、有り難うございます。
〇〇のリハビリテーションセンターに電話してみたところ、市で運営してる所なので、市以外の人は受け付けてないそうです。〇〇圏では、ボイタ法はメジャーでないので、やっている所は無いみたいです。
ボイタ法は辛いリハビリで、乳児の場合母親が泣いてる子を見ていられなくなって止める人も多いと……
それでも、良くなるのなら!とも思うのですが、そういう施設自体が無いみたいです。
返信4
…市以外の人は受け付けてないそうです。
そうでしたか。すいません。申し訳ありませんでした。
…ボイタ法は、辛いリハビリで、乳児の場合、母親が、泣いてる子を見ていられなくなって…
よくそういう声を聞きます。ですが遊びながら出来るほど簡単なことではありませんので…赤ちゃんは泣いて当たり前ですよね
私の方で、ボイタの出来る施設をもう少し探してみます。
必ずしも、ボイタ法にこだわる必要はないのですよ。以前にもお話させていただきましたが、必要なのは『療育』です。
こちらの訪問リハビリの範囲は特に決まっておりません。〇〇も大丈夫です。
からだ相談室
米田忠伸