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リハビリ知識あれこれ

脳性麻痺

脳性麻痺は、主に周産期に起こった脳機能障害です。

リハビリテーションにおいては、二つの目的をもって治療が行われると私は考えます。

一つの目的は、『より正しい運動パターンの習得』です。

子どもは、日々、刻一刻と学習していろいろなことを覚え習得していきます。何も出来ない子どもが、寝返りをし、座り、立ち、歩くのもその学習の結果です。子どもは、モチベーションが高く自分の欲求を満たす為に、自らの持っている運動パターンを最大限に利用しようとします。
しかし、脳障害による運動障害があると、正常でない運動パターンを使って運動しようとします。正常であるか、ないかは子どもには関係なく、自分の持っているもの、より使いやすいものを利用して移動し、物を握り、自分の欲求を満たそうとします。そうして獲得した正常でない運動パターンをさらに利用して、次ぎの運動パターンを獲得しようとします。これらの積み重ねは、元の運動パターンが正常か、そうでないかの違いだけで通常の運動発達です。こうして、子どもからしてみれば最も合理的な、本人以外から見ればとても変わった運動パターンを習得して行きます。

また、全てが正常でないということではなく、正常と、そうでない運動パターンを合わせ持っています。ですから、基本となる運動パターンを少しでも正しいものに近づけることが重要となってきます。

もう一つは、『骨成長に伴う運動機能の低下の防止』です。

脳障害は固定されたものなのですが(進行はしない)、運動機能や変形は悪化しているのではないかと思うことがあります。子どもの場合、大人の脳障害と決定的に違うところは、『からだが大きくなる』ということです。身長も伸びますし、体重も増加します。『骨成長』と『体重増加』です。10歳を超えるあたりで運動パターンもある程度固定されてきます。しかし、そこからが第2次成長期になります。背も伸び、体も大人のものになります。特に骨成長では、結果、変形・拘縮が強くなるという結果になります。また、女の子は女性らしくなり、筋肉に対し脂肪が多くなり・・・重くなることになります。ですから、ひとつの目標として、『背が伸びなくなるまで』というのが、治療終了時期の一つの目安となります。 

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